《MUMEI》
5
エッチな拷問をされると思ったら、違った。これはきつい。

「琢磨さん、本当にやめて、心臓が止まっちゃう」

胸のドキドキが激しくなっていく。瑠璃子は刑事と悟られないように、弱気な女を演じた。

「お願いだからやめて」

切川は一旦ナイフをしまうと、瑠璃子の左右の胸をさわり、乳首にキス。

「あっ・・・」

唇と手指で乳首を責める。瑠璃子は歯を食いしばって耐えたが、不覚にも肉体が反応してしまう。

(ううう・・・情けない)

左右の乳首がピンと立ってしまった。これは悔しい。犯人の男に愛撫されて感じてしまうとは、女刑事失格だ。瑠璃子は顔をしかめた。

「瑠璃子。100%の女の子が降参した拷問で、瑠璃子も降参させてあげるね」

「え?」

切川はハサミを持ってきた。何をするつもりかと思っていると、立った乳首をハサミで挟んだ。瑠璃子は蒼白になると、弱気丸出しの顔で哀願した。

「やめて、やめて、琢磨さん、それだけはやめて」

「いい、ちょん切るよ」

「やめて・・・やめて」瑠璃子は震える声で懇願した。「降参ですから、それだけは許して」

「降参って何?」

「本当のことを言います」

切川はじっと瑠璃子を見ると、言った。

「言ってごらん」

「その前にハサミをどかして。死ぬほど怖くて喋れません」

「ダメ。言いな」

瑠璃子は両目を赤く腫らすと、切川を見つめた。

「正直に本当のことを話したら、絶対に傷つけないと約束してくれますか?」

「約束するよ。舐めた答えだったら切るよ」

「ダメ、ダメ、やめて。そんなことされたらたまらないわ」

怯えている。演技には見えない。切川はハサミを乳首から離すと、言った。

「言ってごらん」

瑠璃子は深呼吸すると、答えた。

「あたしは、刑事です」

「刑事? 潜入捜査?」

「はい」

「はい?」切川が怖い顔で迫る。「舐めてる、もしかして?」

「何で、舐めてなんかいません」

「そんなに乳首とさよならしたい?」

「待って、それを許してほしいから本当のことを話したんですよ」

泣き顔で訴える瑠璃子がかわいい。切川は満足の笑みを浮かべる。

「何で、オレに近づいたの?」

「ごめんなさい。タレコミがあって。あなたの研究室が、何か、怪しい実験を計画中だとか・・・」

「怪しい実験なんかしてないよ」

「わかりました信じます」

即答する瑠璃子に、切川は無表情で迫る。

「瑠璃子。もちろんただで帰すわけにはいかないよ」

「あ、あの。酷いことはしないで。一生のお願いです」

「怖いか?」切川は瑠璃子のおなかに手を置く。

「怖いです。心臓が止まりそうです」

切川琢磨は、瑠璃子の胸やおなかや股をさわりまくる。彼女は両目を閉じてされるがままになるしかなかった。

「かわいいな、瑠璃子。気に入った。待ってな。所長に聞いてくるから」

切川が部屋を出ていく。無言の男たちが瑠璃子を見る。全裸で無抵抗なのに、男たちに囲まれているのは、生きた心地がしない。

(どうしよう? 大変なことになっちゃった・・・)

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫