《MUMEI》
5
これはたまらない。この気持ち良さには耐えられない。瑠璃子は真っ赤な顔をして悶えた。

「あああああん! あああああん!」

(ダメだ・・・気持ちいい・・・イッちゃう)

瑠璃子は刑事のプライドに懸けて屈服したくなかったが、肉体は正直過ぎる。敏感に反応してしまう。

「あん、あん、あん、あん、あん・・・」

切川はさらに激しく腰を突き動かす。どうにもならない。

「あん、あん、あん、あん、あん・・・あああああ! ちょっと待って、待って、ああああああああああん!」

イカされてしまう。愛撫ではなく、犯されているのに昇天してしまったら女として完敗だ。媚薬もサボテンも理由にはならない。瑠璃子は諦めずに歯を食いしばったが、経験したことのない気持ち良さに、両目を閉じ、口を大きく開け、舌を出してしまった。

「はあ、はあう・・・あああ、あああ、あああ・・・・・・」

落ちた。陥落した。犯されているのに昇天してしまった。瑠璃子は敗北感に打ちのめされた。



切川琢磨は、息を乱す瑠璃子を上からながめると、セクシーな美ボディをさわった。

「瑠璃子」

「・・・・・・」彼女は弱気な顔で唇を噛み、切川を見つめた。

「オレの女になるなら許してあげるぞ、どうする?」

ここは従うしかない。ヘタに逆らえば田辺所長に告げ口されてしまう。

「あなたの女になったら、酷いことはされない?」

「ああ。自分の大切な彼女を実験台にするバカはいないよ」

瑠璃子は目を見張った。

「実験台? やはり実験をしているというのは本当なの?」

「ああ。所長は凄いものをつくってしまった。ある意味、怪物の製造に成功してしまった」

「・・・怪物?」瑠璃子は顔をしかめた。

「あの怪物の餌食にされた女の子は気の毒だ」

ほくそ笑む切川。かなり笑いごとではないと思い、瑠璃子は聞いた。

「怪物って何なのよ?」

「所長はクレイジーだ。マッドサンエイティストだから」

瑠璃子は震えた。千香が危ない。

「琢磨さん。あなたの女になるわ。でね。千香はあなたにとって恋人の親友ということになるわ。千香を助けて」

「無理だ」

「え?」

「助けるのは君だけだよ。千香はイイ女だ。所長が放っておかない」

絶望的な言葉だ。自分だけ助かる気はない。しかし、首絞めに失敗して、本来なら殺されるところを切川に許してもらった身。瑠璃子は唇を噛みしめた。

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