《MUMEI》
11歳の肉体
老人は、淡いブルーの眼を2、3度瞬かせてふっと息を吐いた。

「成功したようじゃな」
「……あなたは?」

忍田本部長が、警戒心を悟られないように問いかける。

「ああ、わしはアルバス・ダンブルドアじゃ。最も、ちゃんと名乗ればかなり長いがのう」

アルバス・ダンブルドア。
先程の手紙を見直す。

ホグワーツ魔法魔術学校校長・アルバス・ダンブルドア。
マーリン勲章、勲一等、大魔法使い、魔法戦士隊長etc。

「すごいな………」

賢の口から思わず零れる呟き。
それを聞いたらしいダンブルドアが、少し賢に笑いかけた。

「ありがとう。……おお、それで……説明をせねばならんな」
「説明?」
「なぜ今になってその手紙が届いたか。魔法とは。そういうことの説明じゃ。さて、まずはどこから話そうかのう」

# # # # # #

説明の内容を一部分かりやすく言うと、俺達には元々魔法使いの素質があったが、その素質が11歳では開花しなかった。
しかし何故か今になってその素質が開花した。
何故校長が自ら出向いて来たのかは、俺達に勉強をさせるために肉体の年齢を11歳の頃に戻すかららしい。

何言ってるか分からない?俺も。

とりあえず城戸司令に説明。
結果、





ばっっっっっちりOK。
そして、いよいよ肉体を11歳に戻すときだ。

「では行くぞ?……3、2、1!」

ぽん。
柔らかな音、白い煙。
視界が低くなる。
不思議な気分だ。

「上手く行ったのか……?」

煙の向こうから、落ち着いたテノールの声が聞こえてくる。

「嵐山?佐鳥?時枝?」
「…………本部長!?」

…………ほんとに、若返ってる!!

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