《MUMEI》
SM拷問 1
全裸で無抵抗の状態で片瀬晴久と二人きり。彩は弱気な顔で哀願した。

「片瀬さん、もうやめて。本当に参りましたから」

「嘘偽りの降参だってことはわかってるよ」

「そんなことないわ」

「だって、ほどいた瞬間に逮捕でしょ?」

「あたしを無傷で開放してくれるなら、逮捕はしません」

片瀬は、彩のセクシーなおなかを、味わうようにさわった。

「あっ」

「嘘だね。警察は信用できない」

「信じてください」

「かわいいな。こんな美しい獲物を、そう簡単に手放したりしないよ」

片瀬の右手は、彩のおなかをさわりまくると、胸に移動し、左手で股を弄る。

「あ、やめて」

「ココは勘弁か?」

「やめて、お願いやめて」

「ココ気持ちいいのか?」

手指で容赦なくクリトリスを刺激する。彩は腰を浮かして哀願した。

「お願いですからやめてください」

「かわいい・・・」

片瀬は感嘆すると、攻撃をやめた。

「婦警チャン。きょうは警察官である前に、女の子だってことを、嫌というほどわからせてあげるからね。この体に」

「やめて」

やめて、という哀願の言葉は、Sを燃え上がらせるだけということを、彩は知らない。

「さあ、まずは質問に答えな。正直に答えないと泣かすよ」

裸で無抵抗の状態で「泣かす」という抽象的な言葉は怖い。

「婦警チャンの名前は? 嘘を言ったらカンチョーしちゃうよ」

彩は腰が引けた。カンチョーは人権無視の鬼畜の行いだ。片瀬がそこまでイカれていないことを信じるしかない。

「さやかです」

「さやか。ひらがな?」

「いえ、彩っていう漢字一文字でさやか」

「あ、それでさやかって読むんだ?」

「はい」

片瀬は危ない目で彩の美しい裸体をながめると、聞いた。

「彩はくすぐりは苦手なほう?」

くすぐりと聞いて彼女は緊張した。

「得意な人はいないでしょう?」

「ほら、2秒と耐えられない子にくすぐりの刑は危険だから、聞いているんだよ。1分くらいなら平気なほう?」

彩は迷った。彼女は子どものときから、くすぐりが大の苦手で、2秒も耐えられないのだ。両脇に手を入れられただけで息ができなくなってしまうほど弱い。

足の裏なんかくすぐられたら終わってしまう。そんな弱点を犯人に教えて大丈夫だろうか。彩は迷った。

「何黙ってるのかな?」

「そんなこと聞いてどうするんですか?」

「だから、2秒と耐えれない子だとわかれば、危ないからくすぐりの刑はできないでしょう」

「本当にくすぐりは危ないからダメですよ」彩は神妙な顔で話した。「面白半分にやって、おかしくなったら困りますよね?」

片瀬は危ない顔で彩を見つめると、言った。

「君がどうかを聞いてるんだよ。誰が一般論を聞いている?」

彩は唇を噛み、片瀬を見つめた。生意気な態度は禁物だ。どんな悪党にも慈悲はあるはず。彼女は答えた。

「あたしも、くすぐりは2秒と耐えられないくらい弱いです」

「そう?」片瀬は目をギラギラさせた。「じゃあ、2時間くすぐりでいじめてあげる」

「やめて、やめて」彩はもがいた。「お願いやめて、本当に無理ですから、やめて」

「かわいい!」

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