《MUMEI》 8電気拷問になど耐えられるわけがない。ただの婦人警官だ。妖怪と戦うスーパーヒロインとは違うのだ。彩は泣きながら叫んだ。 「やめて! 死んじゃう!」 「甘いよさやか。もう一度泣きな」 「お願い待って、待って・・・ぎゃああああああああああ!」 絶叫しながら仰け反る彩。一瞬体が浮くほどの衝撃に、彼女は混乱していた。 「許して、片瀬さん、お願いよ、許して」 「許してほしいか?」 「許してください」 「よし、じゃあ、ちょっと下げて微弱電流にしてあげる」 「やめて」 「やめないよ」 ボリュームを下げると、片瀬はスイッチを入れた。 「あああああん!」 今度は痛くない。しかし微妙な刺激に彩は腰をくねらせた。 「あ、ちょっと・・・」 「どうしたさやか? 気持ちいいのか?」 「あっ・・・くううう・・・」 悔しいけど感じて来てしまった。かなり強烈な快感だ。微弱電流で左右の乳首とクリトリスを始め、全身の敏感なところを責められているのだ。これはたまらない。 (情けない。どうして耐えられないの・・・) 何をされても感じてしまっては、敵の思うツボだ。しかし肉体は正直なもの。仕事一筋で恋愛経験の乏しい彩は、男に愛撫された経験がほとんどない。 「んんんんん・・・」 高校生同士の恋愛は、セックスよりも遊びが中心。それに、全身をくまなく愛してくれる男性と付き合ったことがない。 「あ、ちょっと待って・・・あああああ・・・」 彩は快感に負けて悶えた。歓喜の声が口から漏れる。 「あん! あああ・・・き・・・気持ちいい」 「気持ちいいか?」 「やめて、気持ちいい・・・許して」 「許さないよ」 この刺激には耐えられない。無抵抗なのだから仕方ない。彩はそう自分に言い聞かせて罪悪感を払いのけた。 「あああ・・・やめて、耐えられない!」 「いいよ、イッちゃいな」 「ヤダヤダヤダ・・・待って、嘘・・・あああああん!」 昇天寸前に追い込まれたか。彩は腰を浮かして乱れに乱れた。 「あああああん! あああああん! やめて、お願いやめて」 「やめないよ。さあ、どうする婦警チャン?」 「あああああん!」 「犯人にいたぶられているのに、さやかには婦人警官としての意地や誇りはないのか?」 言葉でも追い討ちをかける。彩は思わず片瀬を睨んだ。 「あれれ、何かな今の目は?」 片瀬がつまみをいじろうとしたので、彩は慌てて言った。 「待って、嘘です、嘘です!」 「嘘?」片瀬は危ない笑顔で聞く。「ボリューム上げてほしくて睨んだの?」 「違います、違います」 「かわいい」 プライドを捨てて慌てふためく彩がかわいい。片瀬は感動の面持ちで、ボリュームを少しだけ上げた。強い刺激が彩を翻弄する。 「え、あ、あああああ! あああああ! あああああん!」 彼女は泣き顔で悶えた。強い刺激に弱点を責められて、頭の中が真っ白になり、理性が飛んだ。 「あああああん! やめて、やめて・・・あああああん! やめて、気持ちいい・・・気持ちいい!」 「落ちたな」片瀬は勝ち誇った。 「はあああう、はあああう・・・はあああああ・・・あっ・・・あああああ・・・あああ・・・・・・」 イカされた。もう立ち直れない。完敗だ。 「あああ、止めて、止めて」 「落ちたか?」 「落ちた、落ちたから」 「かわいい!」 素直に認めたので許してあげた。片瀬が微弱電流を止めても、彩は悶えていた。 「あああああ・・・気持ちいい・・・凄く気持ちいい・・・」 肉体だけでなく心まで奪われてしまったか。彩は色っぽい声で息を弾ませた。 「はあ、はあ、はあ・・・」 前へ |次へ |
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