《MUMEI》
切ない気持ち
   〜歩視点〜


くぅ〜〜〜!!


麗羅チャン、まじ可愛い♪


照れて下向き加減の瞳。


俺の制服の裾を

ギュッと握る白くて小さな手。


何もかもが、俺を幸せな気分にさせる。


"ありがとう"と


照れながらも必死に


伝えようとする彼女が


とても愛しく感じた。


気がつけば頭をポンポンと撫でていた。


何となく、俺たち

いい感じだな・・・♪


っと自意識過剰なことを考える。


麗羅チャンは、下を向いて何も言わない。


俺は、もう1度


麗羅チャンの顔を覗き込んだ。


そうすると過去の話を


していた時に見せた


切ない笑顔をしていた。


俺の視線に気づき


麗羅チャンは、俺に微笑んだ。


『歩の手、お父さんと似てる。


安心する・・・。』


何となくその言葉を聞くと


麗羅チャンの切ない気持ちが伝わってきた。

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