《MUMEI》 幽霊僕はビクっとしてとっさに振り向いた。 すると、小さなおばあさんが立っていた。 白い寝巻きに真っ赤な傘をさしている。 雨なんか降ってない。 その姿は異様で正直気味が悪い。 「こんばんわ〜」と甲高い小さな声でおばあさんが言った。 「こんばんわ」と僕も言った。 「この近くにね、小さなドブ川があるのね。そこの石橋の下に行ってごらん。きっとあなたに関わりのある何かが存在するわよ」 前へ |
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