|
《MUMEI》 5「んんん・・・」 明はハッとして目を開けると、何と広いバスルームのような部屋にいた。 立った形で両手を拘束されている。もちろん全裸だ。天井から吊るされているような感じだが、両脚は床についている。 だがその両足首も拘束されていて、大の字の格好で憎き田口の目の前に大切な体を晒している。 「これは、どういうことですか?」 「先に言っとくけど、君が寝ている間に3回犯したよ」 「え?」 「もちろんナマで中出しのガチレイプ」 みるみる絶望的な顔になり、赤面する明。 「バックで1回、正常位で1回、駅弁で1回」 唇を噛んで俯く明に、田口は笑顔で言った。 「バカだな明ちゃん、Sが寝ている間にレイプするわけないでしょう」 「え？」 「犯されそうになって、やめてやめてって慌てふためく姿に興奮するんだからあ」 どうやらレイプはされていないようだ。明は正直に安堵した。 「明ちゃん。汗かいただろう。全身を洗ってあげる」 「いいです、自分で洗います」 「そんな遠慮しなさんな」 田口が何かを操作すると、壁からたくさんのビッグサイズの歯ブラシのようなものが現れた。 そして彼女の全身にソープがぶっかけられる。 「あああああ」 全身泡まみれの明の体に、巨大な歯ブラシが襲いかかる。 「え、ちょっと待って」 左右の胸にお尻に股におなかに両腕両脚を歯ブラシがゴシゴシする。これではくすぐりの刑と同じだ。 「きゃはははははは!」 全身を歯ブラシに洗われ、明は真っ赤な笑顔で首を左右に振りながら叫ぶ。 「やめて、ぎゃははははは、あははははははは、やめて!」 「あれれ、もしかしてくすぐったい?」 「くすぐったい、止めて」 「明ちゃんはくすぐり苦手なんだ?」 「苦手ですやめて」 田口は勝ち誇る。 「バカだな明ちゃん。Sにくすぐりが苦手なんて自分の弱点を教えたら最後、とことんくすぐりの刑で意地悪されちゃうよ」 「やめて・・・やはははははは・・・やめて・・・あはははははは」 笑い顔から泣き顔になり、言葉も発することができないのか、ひたすら首を左右に振ってギブアップの意思表示だ。 「かわいい」 田口は武人の情けで止めてあげた。 「あああ・・・はあ、はあ、はあ・・・」 「さて、ソープを洗い流してあげる」 「いいです、自分でやりますからほどいてください」 「そう遠慮しなさんな、洗ってあげるから」 「遠慮なんかしてません」 今度は熱いシャワーが全身に叩きつけられる。 「嘘待って・・・きゃあああああ! 熱い、アチチチチチ、アチチチチチ!」 身をよじり真っ赤な泣き顔で助けを求める明に、田口が聞く。 「熱い?」 「熱い! 熱い!」 温度を下げながら「どう?」と聞く田口に、明は「あ、ちょうどいいです」と素直に答えたが。 （あ・・・嘘・・・） 股に強烈な水圧のシャワーを噴射され、彼女は両脚をもじもじして、腰をくねらせる。 「あれれ、明ちゃん、何もじもじしてるの?」 「別に、もじもじなんかしてませんよ」 「まさかとは思うけど、シャワーでオマタを責められて、気持ちよくなってきちゃったなんてことはないよね」 「ありません」 「それじゃただの淫乱娘だからね。誇り高き警察官が犯人の男にシャワーで股を責められて、感じるわけないよね」 明は口を真一文字にしてすました顔をしていたが、腰が動いてしまう。 「明ちゃん、正直に言ってごらん。女刑事が犯人の男に責められてイカされることは、女性警察官として絶対に、死んでも許されないことだからね。それくらい僕に言われなくてもわかってるでしょ」 「・・・・・・」 「でも生身の肉体だからね。今昇天寸前だと正直に申告したら許してあげるよ、武人の情けだ。だってまさか女刑事がシャワーでイカされるわけには死んでもいかないでしょう」 絶対にわかっていて、わざと聞いているのだ。明は必死に耐えた。 田口の言う通り、女性警察官が男の犯人にイカされることは絶対に許されない。 女として屈服するなんて、これ以上の敗北はない。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |