《MUMEI》 素っ裸のまま晒し者 1詳細を聞いた岸枝茉優は怒り心頭だったが、相手が普通の人間ではないとなると、逮捕の困難さが身に迫る。 「どうしたらいい」 若い女性に赤っ恥をかかせて喜ぶような危険人物を、野放しにしておくわけにはいかない。 早く逮捕しないと次の被害者が出てしまう。 茉優は服を全部脱ぎ、生まれたままの姿になると、バスルームへ。 ゆっくり入浴しながら考える。 幸いと言ったら不謹慎かもしれないが、結菜は特別と思ったほうがいい。 彼女が体験した羞恥プレイは、おそらく女性警察官でも耐えられないだろう。 全裸を見られるだけでも耐え難い恥ずかしさなのに、股を電マで責められて、その姿を爆発物処理班に至近距離で見られていたらしい。 茉優は自分に置き換えて、身震いした。 その恥ずかしさに我慢できるかどうかは、経験していないので何とも言えないし、絶対に経験したくない。 「え?」 茉優は一人暮らしなのに、テレビの音がする。 彼女は一気に胸のドキドキが高鳴る。 「強盗?」 まずは脱衣所に出て軽く体を拭くと、バスタオルを体に巻き、慎重に身構えながら部屋へ行く。 「おはようまゆくん」 田口貫平がベッドにすわっている。 「貴様・・・」 「君の選択肢は二つだ。一つ、僕を蹴ったことを謝る。二つ、謝る気はないから僕を逮捕する」 「もちろん逮捕だ!」 茉優は叫ぶと、田口に飛びかかる。 フットワークで交わす田口は、「君の良くないところはすぐに暴力をふるうことだ」 「うるさい黙れ」とミドルキックが空を切る。 「暴力では何も解決しないよ」 「変態の意見は聞かない!」と左右のパンチも不発。 「どうやら話し合に応じる気はないようだね。では仕方ない。ちちんぷいぷい・・・」 「させるか!」とボディにフロントキック! 倒れ込む田口の腹を足で踏もうと思ったが、足首を取った田口は寝ながらのトーホールド。 「イタタタタタ!」 慌てて飛びのく茉優に、田口は「ちちんぷいぷい鳩尾!」 「あん・・・」 強烈な一打。茉優は泣き顔になると両手でおなかを押さえ、両膝をつく。 足に来てしまって体に力が入らない。弱気な顔で田口を見上げる茉優に、田口は勝ち誇る。 「よくもボディを蹴ったね」 田口は茉優の脚を取ると、容赦なくアキレス腱固め! 「あああああ! あああああ!」 経験したことがない激痛に、茉優は叫んだ。 「やめろバカ、放せ、放せ!」 「そういう生意気な態度取るならもっと痛い技でいじめるよん」 田口はバスタオル一枚の茉優に足4の字固め! 「ああああああああああん!」 泣き顔で両脚の激痛に耐える茉優は、歯を食いしばる。 「くううううう」 「降参?」 「やめろう」 「やめてほしい時は、やめてでしょう、女の子は」 「やめろ、殺すぞ」 両目を真っ赤に腫らしながらも睨みつける茉優に、田口は笑顔だ。 「絶体絶命のピンチでも強気の姿勢を崩さない。これぞヒロインの鑑」 茉優は身をよじってテーブルに手を伸ばすと、カッターナイフを掴んだ。 「NO!」 脚を刺される前に技を解いて立ち上がった田口。 茉優は尻餅をつきながらも、カッターナイフを持って構える。 「あれれ、警察官がそんな物騒なもの持っていいのかな」 「正当防衛だ。貴様が生きていたら犠牲者が増える」 「まさかの殺意表明?」 「黙れ!」 茉優は立ち上がりざまにナイフで切りつけようとするが、田口の強烈な手刀が彼女の手首に命中。 「あああああ!」 ナイフを落とした茉優を強引にうつ伏せにすると、バスタオルを剥ぐ。 「やめろ変態!」 全裸の茉優の両手首を背中でクロスすると、バスタオルで後ろ手に縛り、仰向けにひっくり返す。 「あああああ!」 もろに全裸を見られ、茉優は赤面した。両手首を後ろ手に拘束されているから、胸も下も手で隠すことができない。 「おお、いいオッパイ」といきなり両手で揉む田口。 「殺すぞ」 「甘いよ茉優ちゃん」とまさかこの状態での足4の字固め! 「あああああ!」 無抵抗の茉優は泣き顔でもがいた。 「あああああ、あああああ!」 前へ |次へ |
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