《MUMEI》
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一方、瑠璃子は、容赦なく真っ裸にされ、腹筋台のような形の細長いベッドに、両手両足を縛りつけられていた。両手もピンと伸ばされ、両脚も真っすぐに揃えられて足首をキッチリと拘束されている。

「待って、あたしをどうする気?」

焦る瑠璃子がかわいい。弓矢は勝ち誇った笑顔で彼女のセクシーな美ボディを触る。

「いい体してるじゃないか。まず名前を聞こうか。ふざけた名前を言ったらくすぐりの刑だぞ」

「やめて」

瑠璃子は顔を紅潮させた。くすぐりほど悔しい拷問はない。憎き敵に強制的に笑わされる。こんなに悔しいことはない。

「三上」

「みかみ、何だ?」

「瑠璃子」

「刑事か? 嘘言ったら痛い目に遭わすぞ」

唇を結ぶ瑠璃子に、弓矢はいきなりボディーブロー。

「あう!」

「刑事かって聞いてるんだぞ。もう一発行くか」

「わかったやめて」腹パンチに耐えるのは無理だ。ヘタしたら死んでしまう。「刑事です」

「千香を助けに来たのか?」

瑠璃子は目を見開くと、聞いた。

「千香さんはここにいるの?」

「警察は優秀だから、店のほうから調べて、ここまで辿り着くと思っていた。そこへのこのこ記者に化けて現れて、飛んで火にいる夏の虫だな、ハハハ」

「警察が一人で動くと思う? もちろんチームで行動しているのよ。あたしと30分も連絡が取れなくなったら、銃を持った特殊部隊が突入するわよ。射殺されたくはないでしょ」

瑠璃子が逆に男たちを脅す。そこへ、嶋田刃条が来る。

「ボス」

「さすがは刑事だ。全裸で手足を縛られて無抵抗の状態で、この強気。素晴らしい」

「とにかくあたしをほどきなさい。仲間の警察がこの姿を見たら、激怒して何するかわからないわよ」

しかし嶋田は冷淡に言った。

「言いたいことはそれだけか」

「え?」

「ちょっとかわいそうな気もするが、君には死んでもらうよ」

思いがけないセリフに、瑠璃子はドキッとした。

「何か言い遺すことはないか」

「ちょっと待ちなさいよ」

「人質は二人もいらない。弓矢。やれ」

「はい」

弓矢は笑うと、リモコンを操作した。瑠璃子が乗っている台が真ん中から二つに折れる。同時に瑠璃子も体が逆エビ反りになる。

「あああ、ちょっと待って、痛い痛い・・・イタタタタタタタタ!」

完全に逆エビ反りにされ、瑠璃子は激しくもがいた。背骨が砕け折れそうで、思わず泣き顔で哀願する。

「やめて、死んじゃう、やめて、お願いやめて・・・イタタタタタタタタ!」

限界だ。一旦止めた。

「死んじゃうって話を聞いてなかったのか」嶋田が冷酷な顔で見下ろす。「死んでもらうと言っただろ」

「やめて、命までは取らないで!」

「ダメだ」

全裸美女が逆エビ反りにされ、泣き顔で悶え苦しんでいる。男たちは心底興奮した。

「やめて、それ以上はやめて」

「じゃあ、さよならだ」

弓矢が再びリモコンのスイッチを押す。さらに逆エビ反りにされる。

「ぎゃああああああああああ!」

一旦少し戻した。

「はあ、はあ、はあ・・・」

全身に汗をびっしょりかく瑠璃子がセクシーに映る。嶋田はおなかを触ると、言った。

「命までは勘弁してほしいか?」

「お願いします。命までは取らないで。降参ですから」

「降参か?」

「降参です」

「外に警官隊がいるのは嘘だろ。認めるか」

「認めます」

「よし。おまえはかわいい。おまえはいい子だ。いい子は殺すわけにはいかない」

嶋田は弓矢を見た。

「拷問はおまえに任せる。あまり酷いことはするなよ」

「はい」

嶋田がどこかへ行く。弓矢は怪しい笑顔で瑠璃子のおなかに手を置く。

「瑠璃子。たっぷりかわいがってあげるから、覚悟しろよ」

「お願い、酷いことはしないで」

「酷いこと。もちろんするよ」

「許して」

「ダメだ。許さない」

瑠璃子は顔を曇らせた。この男たちにオモチャのように弄ばれてしまうのか。無念極まりない。

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