《MUMEI》 4一方、瑠璃子は、容赦なく真っ裸にされ、腹筋台のような形の細長いベッドに、両手両足を縛りつけられていた。両手もピンと伸ばされ、両脚も真っすぐに揃えられて足首をキッチリと拘束されている。 「待って、あたしをどうする気?」 焦る瑠璃子がかわいい。弓矢は勝ち誇った笑顔で彼女のセクシーな美ボディを触る。 「いい体してるじゃないか。まず名前を聞こうか。ふざけた名前を言ったらくすぐりの刑だぞ」 「やめて」 瑠璃子は顔を紅潮させた。くすぐりほど悔しい拷問はない。憎き敵に強制的に笑わされる。こんなに悔しいことはない。 「三上」 「みかみ、何だ?」 「瑠璃子」 「刑事か? 嘘言ったら痛い目に遭わすぞ」 唇を結ぶ瑠璃子に、弓矢はいきなりボディーブロー。 「あう!」 「刑事かって聞いてるんだぞ。もう一発行くか」 「わかったやめて」腹パンチに耐えるのは無理だ。ヘタしたら死んでしまう。「刑事です」 「千香を助けに来たのか?」 瑠璃子は目を見開くと、聞いた。 「千香さんはここにいるの?」 「警察は優秀だから、店のほうから調べて、ここまで辿り着くと思っていた。そこへのこのこ記者に化けて現れて、飛んで火にいる夏の虫だな、ハハハ」 「警察が一人で動くと思う? もちろんチームで行動しているのよ。あたしと30分も連絡が取れなくなったら、銃を持った特殊部隊が突入するわよ。射殺されたくはないでしょ」 瑠璃子が逆に男たちを脅す。そこへ、嶋田刃条が来る。 「ボス」 「さすがは刑事だ。全裸で手足を縛られて無抵抗の状態で、この強気。素晴らしい」 「とにかくあたしをほどきなさい。仲間の警察がこの姿を見たら、激怒して何するかわからないわよ」 しかし嶋田は冷淡に言った。 「言いたいことはそれだけか」 「え?」 「ちょっとかわいそうな気もするが、君には死んでもらうよ」 思いがけないセリフに、瑠璃子はドキッとした。 「何か言い遺すことはないか」 「ちょっと待ちなさいよ」 「人質は二人もいらない。弓矢。やれ」 「はい」 弓矢は笑うと、リモコンを操作した。瑠璃子が乗っている台が真ん中から二つに折れる。同時に瑠璃子も体が逆エビ反りになる。 「あああ、ちょっと待って、痛い痛い・・・イタタタタタタタタ!」 完全に逆エビ反りにされ、瑠璃子は激しくもがいた。背骨が砕け折れそうで、思わず泣き顔で哀願する。 「やめて、死んじゃう、やめて、お願いやめて・・・イタタタタタタタタ!」 限界だ。一旦止めた。 「死んじゃうって話を聞いてなかったのか」嶋田が冷酷な顔で見下ろす。「死んでもらうと言っただろ」 「やめて、命までは取らないで!」 「ダメだ」 全裸美女が逆エビ反りにされ、泣き顔で悶え苦しんでいる。男たちは心底興奮した。 「やめて、それ以上はやめて」 「じゃあ、さよならだ」 弓矢が再びリモコンのスイッチを押す。さらに逆エビ反りにされる。 「ぎゃああああああああああ!」 一旦少し戻した。 「はあ、はあ、はあ・・・」 全身に汗をびっしょりかく瑠璃子がセクシーに映る。嶋田はおなかを触ると、言った。 「命までは勘弁してほしいか?」 「お願いします。命までは取らないで。降参ですから」 「降参か?」 「降参です」 「外に警官隊がいるのは嘘だろ。認めるか」 「認めます」 「よし。おまえはかわいい。おまえはいい子だ。いい子は殺すわけにはいかない」 嶋田は弓矢を見た。 「拷問はおまえに任せる。あまり酷いことはするなよ」 「はい」 嶋田がどこかへ行く。弓矢は怪しい笑顔で瑠璃子のおなかに手を置く。 「瑠璃子。たっぷりかわいがってあげるから、覚悟しろよ」 「お願い、酷いことはしないで」 「酷いこと。もちろんするよ」 「許して」 「ダメだ。許さない」 瑠璃子は顔を曇らせた。この男たちにオモチャのように弄ばれてしまうのか。無念極まりない。 前へ |次へ |
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