《MUMEI》
12
今にも股に触れそうだ。千香は泣き叫んだ。

「クックック。いいぞ、千香、もっと叫べ、もっと泣け。女の子の一番大切なところを切り刻んであげるから」

「やめて、やめて、やめてください!」

「やめないよ。やめるわけなじゃん。犯されたらどうしようという怖さの何倍もの恐怖だろう、怖いだろう」

鋸が迫る。本当にやる気なのか。

「やめて、やめて、やめて」

「ストップ太郎!」コングが笑顔で言った。

「何だ?」

「それ僕がやりたい」

コングの目も危ない。弓矢は一瞬迷ったが、コングがいなければ今頃逮捕されていただろう。

「もしかしてコングもハードリョナマニアか?」

「もちコース! 美しきヒロインが断末魔の哀願をする姿に、芸術的美の追求を感じるのは私だけではあるまい、カンラカンラ!」

コングのセリフに、千香は絶望の色を浮かべた。弓矢は感動した。まさか同じ趣味の男がいたとは。変態も大勢いれば怖くない。あの意地悪にして無慈悲な闘いぶりから、コングは自分以上のハードリョナマニアかもしれないと、弓矢は思った。

「よし、コングには千香にトドメを刺す権利がある」

「ありがたき不幸」

コングは丸鋸を弓矢から受け取った。弓矢はベッドの横から千香の表情を見る。

「ぐひひひ。どう、オマタを切り刻まれる大ピンチは。結構スリル満点。Mには最高のシチュエーションじゃない?」

コングの変態ぶりに怯んだが、千香は諦めなかった。

「待って、コングさん、助けてくれたらお礼はします」

「この場しのぎの嘘は僕には通用しないよん」

「嘘じゃありません、助けて、何でも言うこと聞きますから」

「かわいい! 凄く弱気になってる。萌えるう!」

そう言うと、コングは丸鋸を千香の股に近づける。

「待って、待って、待って!」

待ってくれた。

「はあ、はあ、はあ・・・」

「このままオマタに直撃されたくなかったら、僕を哀願で興奮させてみな」

究極の変態。稀代のサディストか。しかし千香は言う通りにするしかなかった。この状況で強気に出れるわけがない。

「やめて、許してくれたら何でも言うこと聞くって言ってるんですよ。あたしってそんなに魅力ないですか?」

「チミほど魅力的な女の子は見たことないよん」

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