《MUMEI》
中学生の頃から…、7年ちかくも好きでいた。
今だって…、
めちゃめちゃ愛してる……。
始めは見ているだけで…、すれちがっただけで…めちゃめちゃドキドキした。
中2になった日…、掲示板で同じクラスになった事を知った瞬間、泣きたい位嬉しかった…。
裕斗が、一部の奴に苛めを受けているのを知った時…
――正直ラッキーだと思った。
正直、可哀想なんて感情、まるでなかった…。
自分が裕斗に…近付ける手段、
仲良くなれる手段に使えると……企んだ。
――案の定、仲良くなれた。
頃合いをみて俺は
『親友』という単語をだした。
裕斗は……
凄く嬉しそうに…
俺の言葉を鵜呑みにした。
特別仲の良いダチがいなかった裕斗にとって、俺がこの台詞をだせば落ちるのは…
計算していた事だった。
16のとき、見ているだけじゃ、傍に居るだけじゃモノ足りなくなって、
戸惑う裕斗を強引に抱いた…。
俺に知識が無くて、余裕が無くて、痛い思いさせて、
たくさん泣かせた。
それでも裕斗は、俺に抱かれた後…
手を差し延べて…、
俺の胸の中で泣きながら…甘えてくれた。
『恋人』になりたいと告げると…
一瞬だけ辛そうな表情をしたけど…
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