《MUMEI》
第十一話 前編
翌日

俺達は昨日の荷物とセバス達に渡された弁当を持ち、巣穴に向かう
巣穴には二つの班ずつ入る。一つのグループが余るけど。
あ、ゴブリンの情報は一応、他の班にも伝えたが、凛達の班以外はあまり、相手にしてくれなかった

「しかし、木城。ゴブリンって、そんなに頭良いんか?毒とか作るって」
「ああ、何か、自分達の糞や尿を山でとった草とか虫とか混ぜて毒を作るみたい。発汗したり、呼吸困難になったり、死ぬ可能性もあるから、解毒薬を一応、人数分貰ってきた。配るね」
「お、サンキュー」

他の四人にもそれぞれ、二本ずつ渡す。
騎士団長から、説明が始まる。
俺達の今回の目標はゴブリンの殲滅、巣穴の破壊。
今回も、プロの冒険者達がつく。
今回も女。
名前はアリス。金髪で、短髪の冒険者。職業は弓士。

「ゴブリンに油断していると殺されるから、気をつけて行きましょう。特に巣穴にいるゴブリンは頭が良いわ。先程も言ったけど、油断しないよう注意していきましょう」

やっぱり。お見事。大正解
ラノベの知識がここで、役に立つとは思ってなかった。
話を聞いていた桜井達は俺にグッジョブと送ってきた

「それじゃあ、行きましょう」

俺達はアリスさんについていく
二つのグループで向かう。俺達と同じ、巣穴に入るのは剣士の田島 龍仁朗(たじま りゅうじろう)、盾士の後島 隆太郎(ごとう りゅうたろう)、魔術師の根元 幸一(ねもと こういち)、治療師の鑑 雫(かがみ しずく)、聖職者の金藤 礼一(こんどう れいいち)のグループだ。
彼らはゴブリンは雑魚だの、俺が殲滅してやると、舐めていた。
しっかし、バカなグループだな。
アリスさんが田島達のグループにつく冒険者、グリルさんに何かしら話していた
あ、アリスさんが怒っている。グリルさんがなんか言い返した。
アリスさんがさらに怒った。
と、思ったら巣穴の近くに着いたな
ここで、作戦会議が始まる

「何か作戦は?」
「正面突破だ!」
「はぁ、グリル、あんたバカなの?」
「何だと!?」
「ゴブリンを甘く見ない方が良いわよ」
「ああ?ゴブリンなんか雑魚だろ」
「あなた、もしかしてゴブリンと戦ったことないの?」
「ああ」
「はぁ。貴方は論外。他に作戦は?」
「ガンガン突っ込みましょう」
「だよな」

田島がバカな事を言い出した。それに続く、金藤とグリルさん達。

「いいっすか?」
「木城、なんかあるのか?」
「うん。まずは巣穴に煙を入れてゴブリン達を巣穴から出させる。恐らく、ゴブリン達は煙で目がいたく視界が曇っているだろうから、そこを遠距離攻撃だ。ある程度、ゴブリンが出てきたら、中に入って、罠がないかとか詳しく調べるゴブリンが出てきたら光魔法『ライト』をゴブリンの目の前に出現させ倒せばいいと思います」
「ふん、そんな弱者のやるような作戦はしたくねぇ。お前ら行くぞ」
「「「「「はい!」」」」」

グリルさんと金藤達は、先に巣穴に入っていってしまった

「はあ。あのバカは全く」
「どうします?」
「木城の考えた作戦で行こう」
「うん、確かに君の考えた作戦は良かったね。よし、そうとなれば準備をしましょ♪」
「「「「「はい!」」」」」

こうして、作戦がきまり、準備に取り掛かった。

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