《MUMEI》
温もりと優しさ
   ~麗羅視点~


私は、いつの間にか


歩に抱きついていた。


そして歩から感じる温もりや


歩が、くれる優しさが


私が小さい頃に


お父さんがくれた温もりや優しさに


そっくりなことに気がついた。


ずっと甘えていたいような・・・


そんな気持ちにさせる温もりと優しさ。


私は、ずっとお父さんに


甘えたかったのかもしれない・・・。


しばらく歩の温もりに


包み込まれていた。


するとそれまで

静かだった歩が、私の肩を掴み


「お父さんって俺のこと・・・?」

っと必死な形相で尋ねてきた。


私は、歩が何を言っているか

よく分からなかった。


無意識のうちに


歩に"お父さん"


っと言ってしまっていたらしい・・・。


無意識にそう言ってしまう程


歩の温もりと優しさは


お父さんに


そっくりだった。


なぜ、そっくりだと感じたのか

分かるのは


もう少し先の話。

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