《MUMEI》
第十五話 前編
ヤシャマルと激しい戦闘をしている、マコト。
ヤシャマルの体には多くの切り傷が。勿論、マコトにも傷が多い。しかし、マコトはヤシャマルの二倍のダメージ量を負っていた。

(そろそろ、キツいな)

「おらおら、どうした?明らかに動きが鈍くなっているぞ?」
「うるせぇ」

口数も少なくなり、余裕すら無くなってきている。

「なぁ、ヤシャマル。最後になると思うんだが、ここで一つ勝負しないか?」
「あん?」
「最後の力をお互いにぶつけ合うって勝負なんだが」
「ふっ、面白い。いいだろう」

そういうとヤシャマルは大きく息を吸い込み始めた。
胸に溜め込んだ息を腹に力を込めるようにすると形態が変化した。
二足歩行だったのが、四足になり腹から筒が伸び何がどうなったのか、一瞬で、大砲になった。

『ハッ!食らえ、全魔力を放出するこの技、ダイナマイズメテオぉぉおお!』

筒に光が集まり、一気に放出されたレーザービーム。

「『光魔法』コイン×100・・・・・・『特大光魔法』コイン!」

マコトの手のひらに特大のコインが。

「喰らいやがれ、化物!」

マコトは全魔力をコインに流す。

「うおおおぉぉぉ!!!!」

突き出した両方の手にある特大のコインからもの凄い熱量を持った光が一直線にヤシャマルに。
二つのレーザービームがぶつかり合う。

「うおおおぉぉぉ!!!!!」
『ウオオオォォォ!!!!!』

マコトから放たれたレーザービームが押し負けるかと思いきや、雄叫びをあげ、最後の力を振り絞り、ヤシャマルのレーザービームに打ち勝った。

「ドオオォォォオオオン」

もの凄い音とともにマコトが放ったレーザービームは地平線の遥か彼方に伸びていった。
ヤシャマルはレーザービームにより、蒸発してしまった。多分。

「はぁ〜疲れた」

マコトはその場に大の字に倒れた。


―――――――――――――――――――――――――

一方、変態と戦っている石井達というと・・・・

「やばい、体がもう動かねぇ」

体力に限界が来ていた。主に男子が。
男子は四つん這いになっている。
女子はというと

「ほらほら〜、おじさんが捕まえちゃうよ♪」
「「イヤァァアア!」」

変態に追いかけ回されていた。女子は攻撃対象にはなっていなかったのだ。そのため、体力がまだある女子は変態に追いかけ回されていたのだ!

「おじさんと一緒に「「それ、絶対、駄目なやつ!」」・・・じゃあ、どうしたら、結婚とまではいかないけど、一緒に居てくれる?」
「一緒に居てもらいたいなら、まず、その性癖(?)を変えてください!」
「それはできんな!」
「なぜっ!」
「私はロリを愛してるからだぁぁああ!」

桜井佐奈は思った。

(この変態はこの世界のためにも、消さなければ!!)

女子VS変態の戦いが始まった

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