《MUMEI》
第十七話
「え?」

よくわからんものだ。女子ってこういうものなの?

もう一回寝よう。二度寝に入りまーす!

起きた。だいたい二時間後に。そしたら、焔がきた

「やあ」
「おう」
「君のメイドが君にお菓子を渡してくれと渡されたんだけど、どうする?」
「う〜ん、そこの、机に置いといて」
「あ、マコト、お疲れ様だったね」
「なんのことやら」
「君、強かったんだ」
「さあね」
「しらばっくれても、無駄だよ。君が強いというのはご近所ネットワークのようにものすごい速度で広がってるんだから」
「はあ、やれやれ」

頭を抱える。全く、何故、こうなってしまうんだ。

「誰が流したの?その噂」
「そりゃ、あの状況をみればだれだって君が強いって気づくよ」
「はぁああ」

盛大なため息をはいた。

「マコト」
「ん?」
「助けてくれてありがとう」
「あいよ」

焔は感謝を述べ、去っていった。

数十分後、ドアの隙間から視線が。

「起きているよ」

ドアがしまった。

「失礼します」

そう言って入ってきたのは石井達だった。

「木城」
「ん?」

石井はプルプルと震えいきなり、

「すまんかったぁあ!」

と土下座した。さすがにビックリした。

「また、余計な迷惑をかけてしまい、すまないと思っている」
「お、おう」
「まさかあんな事があるとは知らず・・・・(ブツブツ)」
「あー、石井、先に帰れ」

朝木が石井を先に帰らせた

「すまんな、木城。目覚めて、桜井に話を聞いてからずっとあれでよ。まあ、石井や俺、すげえ、お前に感謝してるんだ。その事は分かってくれ」
「ああ、分かってる」
「ありがとう」

朝木は素直に謝辞を述べた。

「じゃあな、木城。邪魔したな」
「おう」

朝木は出ていった。

数十分後、桜井がまたきた。

「マコト、凛が起きたそうよ」
「良かったな」
「だけど、ちょっと」
「ん?どうしたんだ?」
「・・・・・」
「まさか、凛に何かあったのか?」
「・・・うん」
「何が?」
「凛はね、一時的な記憶喪失になってしまい、自分が誰なのか、私達が誰なのか、分からないそうなの」
「ハハッ、冗談きついな、桜井」
「・・・・」
「桜井?」
「・・・・」
「う、嘘なんだろ?」

首を横にふる、桜井。

「は?」

頭が混乱した。

凛が記憶喪失?まさか

と、凛が俺の病室に入ってきた

「桜井さん、何処ですか〜?」

ハッと桜井が廊下の方を見る

「凛!」

扉が開く。入ってきたのはやはり、凛だった。しかし、何か変だ。

「凛、凛だろ?」
「は、はい!」
「お、おい、桜井、凛は記憶喪失じゃないじゃないか」
「いや、」
「全く、正直、ビビったぜ」
「だから、」
「凛、桜井がさ、俺をビビらせたんだぜ。全く、気をつけてくれよ。ハハッ」

凛は困惑した表情で俺を見る。

「あの、こちらは、誰ですか?」

何を言われたか分からなかった。凛が本当に呟いたものなのか?

「冗談がきついよ、凛」
「桜井さん、こちらは?」
「ふざけないでくれないか?凛」
「あの」
「凛!」
「はぅ!」

凛がらしくもない声を出した。すっかり、怯えきってしまっている。

「凛、冗談が」
「あの、あなたは私の知り合いですか?」
「!?」

冗談ではなかった。どうしてこうなった。

「そ、そうだ、愛美は?愛美はどうした?」
「萩原さんは・・・・」

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