《MUMEI》
プロローグ
幽霊、UMA、超能力者。この世にいるのかいないのか分からないそれらはよく、恐怖系の番組にある。大抵は作り物である。しかし、そんな中でもほんの少しだけ、ガチな奴があったりする。人々は恐怖したり、まるで信じない人だっている。結論から言ってしまうと、そんなものは存在しない。表の世界では。あ、でも、宇宙人くらいはいるかも。

地球には表と裏の世界がある。

表は人々が、文明を築き上げ、発達している。

一方、裏の世界は化け物だらけだ。文明は腐敗し、死をばら蒔く化け物たちの巣窟だ。

もちろん、表に化け物が出てくることもある。しかし、裏の世界での姿とは違い、しかし、人類は難なく生活を謳歌している。何故だろうか、という疑問があるだろう。

それは表の世界の一部の人類が、裏の世界の化け物を対抗するため、EHという秘密結社を立ち上げ、日々、戦っているからだ。EHはアメリカで立てられた秘密結社だ。EHが戦い、国を守る姿を見て、国々はアメリカに声を掛け、EHを建てた。勿論、本部はアメリカだ。EHの人員は大抵、何らかの能力を持っている。持っていなかったとしても、手術することで、超能力者に近い感じになる。このようにして、人類は、化け物に対抗している。

そんな世界に、一人の男の子がいた。彼は鉄のように硬い糸を作り出す、人型の蜘蛛の化け物と、一般男性の間に生まれた赤子だった。生まれてからすぐに、男性は逃げ、蜘蛛の化け物は殺された。赤子は化け物に何処かに隠されていたが、偶然通りかかった散歩中のおじさんに拾われ、育った。

この物語はそんな子供が、表と裏の世界の事件に巻き込まれながら、過ごしていく話である

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