《MUMEI》 プロローグ〜白き少女〜 2『君は……』 その時、僕は彼女を知っているような、他人とは思えないような不思議な感覚を覚えていた 『うふふ、なぁに?』 それに何だか、彼女も妙に馴れ馴れしい…… もしかしたら、実はよく思い出せないだけで何処かで会った事があるのかもしれない 『……何処かで会ったかな?』 僕がそう聞くと、少女は頭を振った 『いいえ、私とあなたは、今初めて会ったわ』 少女はそう言ったが、僕はこの少女に感じる妙な感覚……強いて言うとすれば親近感?を、只の勘違いだと割り切れなかった 『うふふ、でも、なるほどね……あなたは、私にそういう印象を受けるのね……』 そして、何だか意味深な事を言いながら少女は立ち上がり、僕に手を差し伸べてきた 『……?』 しかし、僕が首を傾げていると、少女は呆れたように言った 『……いつまでへたり込んでるつもりよ?』 『あっ……』 僕は少し照れながら、少女の手をとった 『ところで……』 そして、僕が立ち上がると、再び少女が口を開いた 『……あなたは、ここがどういうところか分かるかしら?』 前へ |次へ |
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