《MUMEI》
プロローグ〜白き少女〜 8
思い込んでいるだけ?

じゃあ……


『……ほ、本当は痛くない?』


暗示を掛けるように呟き、僕は恐る恐る頬に触った


『……痛く…ない……』


だ、だけど……だけどっ!

そんなに突然、あなたは死んでます、なんて言われたって……納得出来るはずが無いじゃないか!

『……あなたは、この場所の事や、私が神であることは、すんなり信じたわね……』


神様が正座を崩しながら言った


『……私が死んだ理由を教えてあげましょう……』
『君が……死んだ理由……?』


流石に僕は呆けていられず、起き上がって神様と向き合った


『……どう話そうかしら……?』


神様が明後日の方向を見ながら、何やらブツブツ言っている


『……そうね……ねぇ?あなたは神が……いいえ、私がどのようにして生まれたと思う?』
『君が……?』


神様がどうやって生まれたか?

正直検討も付かない……


『うふふ……答えを待ってても出てこなそうね……もういいわ』

また神様が、いたずらっぽく僕に笑いかける


『私はね……あなたから生まれたの……』
『えっ……?』


僕から……?

つまり、僕が神様を生み出したってこと……?

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