《MUMEI》
プロローグ〜白き少女〜 17
『そんなに上手くいくかしら?』


神様が不安げに僕を見上げてくる


『……さっき私が言っていたのとはまた違うけれど……神はこの場所で生まれ変わる……それもまた理なのよ……それを書き換えるだなんて、それこそ……あなたに何があるか分からないわ!』
『それを言うなら、本来僕だってここに来るはずじゃなかったさ……でも何とも無いじゃないか……大丈夫!きっと上手くいくさ……!っておっと……!?ここだね……』


そうこう話している内に、出口……になるはずの位置に着いた


『月と太陽が重なる時に出来る影……それがここの出口さ!』
『……ふーん……』
『あれ……?結局僕がここまで連れてきたけど……神様は飛べないの?』


僕がそう聞くと、神様が馬鹿を見るような目此方を見てくる


『な、何さ……?』
『……あなたのその頭は飾りなの?この場所の出口が、ここにあると分かった時点で、私が飛べたらおかしいことくらい分かるでしょう……?』


え…?どういうこと?


『……あなた本当鈍いわね……私が飛べたら、万が一にも此処から抜け出せてしまうかもしれないでしょう?それは、理に反するわ……』


そ、そうなの……?

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫