《MUMEI》
プロローグ〜白き少女〜 18
それは僕が馬鹿なんじゃなくて、前提条件の違いなんじゃ……

……何か腑に落ちないけど、そのことを抗議してる暇はなさそうだ……月と太陽が重なる……


『よし!行くよ、神様!』
『……え、ええ……』


そうして僕らは……光の輪に縁取られた影に飛び込んだ……


◇◆◇◆◇◆◇◆◇


『……門っていうか湖だったな……』
『……こ、ここなの?』
『うん……』


……あの場所から脱出した僕らは……いつの間にか、キラキラ輝く草木に囲まれた湖にいた……

その湖には、辺りから絶え間なく、光の玉が飛び込んでおり、その様子と辺りの光景も相まって、とても幻想的な場所となっていた……


『そういえば……さっきの場所には、転生門がなかったね?』
『……それは、あなたがまだ魂のまま留まっていたからでしょうね……転生条件を満たしていなかったから、門が開かなかったのよ……』
『なるほど……』

……それなら僕らは転生条件を満たしてるってことでいいんだな?

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