《MUMEI》
プロローグ〜白き少女〜 20
『じゃあハイ!神様!』


そう言って僕は小指を突き出す


『……?』


神様が首を傾げる

『指切りしよう!』
『……嫌だわ、子供っぽい……』
『いいから、いいから……』


そう言って、僕は無理やり神様の手を取る


『ちょっと!』
『指切りげんまん♪嘘吐いたら針千本飲ーます♪指切った!』


……すると、神様が、こちらを睨んで言った


『……忘れたら、本当に針千本飲ますわよ?』
『ははは……それは絶対忘れられないね……』


……余計な事したかな?


『……ねぇ?』
『……ん?』
『……最期に、あなたにお願いがあるのだけれど……』


神様が、何だか、もじもじしながら言った


『……何?』
『……私に名前を付けてくれないかしら?』
『……な、名前?』
『……ほ、ほら!私って無名の神だから……あなたに付けて欲しいのよ……』
『い、いいけど……僕にセンスは期待するなよ?』
『ええ!どんな名前でも受け入れる覚悟は出来ているわ!』
『……ほ、本当に口が減らないなぁ……君は……』


……えーっと、どんな名前にしよう……

……白いからシロとか?

……いや、流石に安直過ぎるよな……?

うーむ……

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