《MUMEI》 「ひいてるとかじゃなくて、何?」 咎めるような、諭すような、不思議な声音。 俺の目は完全に泳いでいたはずだ。思わず視線をそらし、横に設置された紙ナプキンをいじってみる。 「や、別に反感とかはねぇけど。だってさお前は、」 「お待たせしました〜」 間延びしたウエイトレスの声が俺の言葉をさえぎる。 冷凍のポテトやチキンドリアがほかほかと湯気をたてて並べられた。 いただきますなんて言わずにフォークをとる。 前へ |次へ |
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