《MUMEI》 教えてくれ、兄貴。人間界に来て数カ月。 兄貴を俺の部屋へ呼び出した。 「どうしたんだよ」 「ききたい、ことがある」 兄貴も悟ったらしい。真剣な顔つきになった。 「俺を人間界に呼び出したのは、両親のせいか?」 兄貴は目を見開いた。 「……どうして…」 「理由をごまかしただろ。それに…」 兄貴の目が潤んでいるようだった。 「兄貴のことなら、何でも分かるし。だから、教えてくれ、兄貴」 恥ずかしい。 「……ふ、そうか。なら、教えてもいいかもな」 兄貴の声が少し震えていた。 前へ |次へ |
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