《MUMEI》

「お前はさ、俺のこと嫌い?」

ドリアを咀嚼していた口が小さく呟いた。

「嫌いじゃねぇよ。嫌いじゃねぇけど」

何と言えばいいかわからない。

「じゃキモい?キモいよね多分?」

「キモくもねぇよ。つか可愛いよ、うん」

ちょっと泣きそうな声に、思わず口走る。何言ってんだ俺。

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