《MUMEI》

「レオン、この書類に目を通しておけ」

「連続失踪…」

「あぁ。最近増えてきてる事件だ。男女構わず誘拐してるらしい。」

「……」

「何だ。僕の顔に何か付いてるか?」

「いや、そんなに女顔だったら危ないなと思ってな」

「なっ!!お前っ…!!」

「お、早速何かやらかしたか?レオン」

「いや、ただこの事件の事でノアを心配しただけだ」

「あぁ、失踪事件か。まぁ確かに、ノアは心配だな」

「なっ!?クリスまで…!!俺は大丈夫だ!!」

「ハッハッハ安心しろよ。何かあったら俺が助けてやるさ」

「頭を撫でるな!」

クリスとレオンがノアをからかっていると不意にノアを呼ぶ男

「ノア、これからランチに行かないか?」

背はレオンとクリスの中間位だろう顔の整った男。

周りの女警官達が色めき立つ。

「もうそんな時間か…少し待ってろ。荷物を取ってくる」

「Ok」

パタパタと駆けていくノアの背中を見送った後、2人の視線は男に集まる

「やぁクリス。調子はどうだい?」

「良すぎて困ってるくらいだ。そっちこそどうなんだ?ケビン」

「俺も、良すぎて困ってるよ。それで、君は?」

「レオン・S・ケネディだ」

「レオンか。よろしく」

「あぁ」

「俺より先にノアと約束を取り付けるなんてな。」

「先手必勝ってやつだよ。それに、お前に負ける気は毛頭ないからね」

「はっ笑わせてくれる」

2人のやり取りを見ていたレオンはピリピリとした雰囲気に少し冷や汗をかいた

そんな時、その雰囲気を壊す声

「また喧嘩か?いい加減仲良くしてくれ」

「「いいや、無理だ」」

そんな2人の返事を聞き、ノアは溜息を吐いた

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