《MUMEI》

(あ、こいつもうすぐイくな)

黒月は、直感でそう感じとった。

苦しいのなんて気にしない、直接ぶち込んでくれと言わんばかりに喉の奥まで霜月の逸物を咥えこむ。

「あっ、だ、大……そういうのは、っン、よくないよ?」

霜月の声からも段々と余裕がなくなってくる。

先端を喉の奥で締めつけると、霜月の逸物から精が放たれた。

「っ、大、だい__っ」
「んううっ、う、ああっ」

達したばかりで荒い息を整えながら、霜月は黒月の頭を撫でる。

「大、すっごく気持ちよかったよ……ありがとう」
「……ん」

霜月の声はほぼ頭に入っていないかのように、黒月はぼうっとテーブルの上のカップを見る。

(喉、気持ちよかったな)

カップに手を伸ばそうとすると、霜月が先にカップを取り上げてしまった。

「だぁい、これ……どこから飲ませてほしい?」

答えを知っているのにそんなことを聞くのだから、やはり霜月は魔王だ。

黒月は頬を赤く染めて答えた。

「……下から、いっぱい飲ませてくれ」
「ふふ、仰せのままに」

ふわりと笑った霜月は、黒月をタオルの敷かれたベッドに連れていって四つん這いにさせた。
それから黒月の後孔を指で拡げて、中に入れていた玩具を引っ張る。
孔がある程度拡がると、玩具の隙間を狙ってカップから媚薬の入った紅茶を注いだ。

「おやおや、大はせっかちだね。まだ全部飲んでいないのにひくひくしているよ?」
「うる、さ……ぃあっ!?」

霜月のからかうような声に黒月が反撃しようとした瞬間、霜月は挿入したままだった玩具のスイッチを入れた。

「ぁあっ、やめ、ひ、や、だめ、だめっ」

無意識に玩具を締めつけては甘い啼き声を上げる黒月。
その背中に霜月が忍び寄って、玩具を抜き取ると同時に自身の昂りで黒月の後孔を貫いた。

「ふふ、だぁい……一緒に気持ちよくなろうね♪」
「あ、んあ、しゅ、ん、しゅん、きもちいい、しゅん、たすけて、しぬ、っ、しぬぅっ」
「大は本当にかわいいねえ……気持ちよくて死ぬ人なんていないよ?だから頑張れ」

そんな優しい言葉とぱん、ぱん、という肉のぶつかり合う音が部屋に響き渡って、黒月の喘ぎが時折途切れながらも部屋に木霊する。

2人の夜は、まだ続く。

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