《MUMEI》
乳房
裸の上半身にTシャツを着て、桟敷で30分くらい休んだら、私は復活した。

背負って運んでくれた男子にお礼がしたいとミナコに言うと、すぐに呼んできてくれた。

ありがとう。すっかり治ったよ、痕も残らないよ、と言いながら、
彼とミナコの前に、私は脚を投げ出して見せた。

ここ、と指でさすと、彼は思いのほか、しっかり確認した。
自分のせいじゃないのに、責任感に似た感情がある?

感情が、揺れた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫