《MUMEI》 乳房裸の上半身にTシャツを着て、桟敷で30分くらい休んだら、私は復活した。 背負って運んでくれた男子にお礼がしたいとミナコに言うと、すぐに呼んできてくれた。 ありがとう。すっかり治ったよ、痕も残らないよ、と言いながら、 彼とミナコの前に、私は脚を投げ出して見せた。 ここ、と指でさすと、彼は思いのほか、しっかり確認した。 自分のせいじゃないのに、責任感に似た感情がある? 感情が、揺れた。 前へ |次へ |
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