《MUMEI》 お試しシュッシュッとコンテ(鉛筆みたいなもの)が走る。 ▽ 依頼を受けた私は期日に少年の家に行った。 まずは、両親もいるリビングでコスチューム(着衣)のモデルとなった。 実はコスチュームは初体験だった。 緊張する。早くヌードになりたい。(マジ) 結構イケメンの少年はリビングにイーゼルと椅子を持ち込み、同じく椅子に座る私を横目にチラチラ見て、コンテを走らせている。 それはプロのモデル相手に背伸びしているようには見えなかった。 新鋭のプロ画家そのものだった。 出来上がったデッサンは、なるほど美大志望者の作品だった。 ヌードやってなくても、基礎はできてるんじゃない? 私は、そう思った。 ▼ 前へ |次へ |
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