《MUMEI》
ショーツ
そろそろ体の線を描きたい、とミナコは言った。

ついに来たか──。

いいよ、と私は応じて、シャツを脱ぎブラを外した。
さらに短パンを脱ぎ、身につけているのは白いショーツだけという姿になった。

ありがとうとミナコは言った。
クロッキーが再開された。

私は、恥ずかしくないわけではなかった。

パンツ一枚なんて、小学校の身体測定でもありえない。
小・中ともノーブラで体操服、内科検診ではまくり上げた。
高校ではスクールブラウスを素肌に着て(つまりブラを外しただけ)、医師の前でボタンを全部外すか、潔く脱ぎ去るかの選択だった。

いずれにしろ、上半身は最大露出でも、下半身は保護区域だった。

体育の着替えでは上下の下着は脱がないし、
スクール水着ではパンツまで脱ぐ必要があるから、

学校生活でパンツ一枚という格好をキープすることは、まず考えられないのだ。

まあ、日課としてパジャマを着る前のパンツ一枚で体重を量っているが、それは完全プライベートだ。

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