《MUMEI》
ハルト side
魔法使いさんと少し喋ってから、僕はすぐに思い出の木に向かった。

早く行かないと魔法使いさんにバレてしまうからだ。

その木に着くと僕は真っ先に猫に戻ろうとした。

3回、石の周りを回ってから

『Become a cat(猫になれ)』

と、唱えた。
するとたちまち僕は猫の姿になった。

しかし僕はあることに気付いた。

『ニャア』

僕は人間の言葉を喋れなくなっていた。

普通の猫ならこれが普通だ。
しかし僕は半分人間。

なぜなのだろう。

______まさか。

僕はあることを思い出した。

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