《MUMEI》
発見
『ガチャ』

ドアを開けて身を乗り出したのは優鑼々の母親、朱梨(アカリ)だった。

「優鑼々、いるのー?」

久々に早く帰ってきた朱梨は優鑼々を探す。
しかし、優鑼々が居るような気配はしない。

「帰ってきてないのかなぁ。」

しかたない、そう思い朱梨は台所を目指す。

「キャァァァァァァァァァ!」

思わず叫んでしまった朱梨の目は、今や死体となって転がっている優鑼々があった。

朱梨は必死になって優鑼々を揺さぶるが、いっこうに起きようとはしなかった。(死んでるから)

ふと、涙目になっている朱梨の目は、一点に集中した。
それは、優鑼々が遺していった手紙だった。

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