《MUMEI》
不気味
『どう?綺麗でしょ。』

そんな声が聞こえて、ふと隣を見る。
僕の隣には、ウサギのような、人間のような不気味な奴が座っていた。

ニタニタと笑っている。

「そう、だね。」
恐怖だ。

『ところでぇ、君は何しにここ来たの〜?

なぜだろう。
どうして僕はここにいるのだろう。

「分からないよ。でも、ここは夢だよね?夢じゃなきゃおかしいよね?」

『クククッ…』

そんな笑い声が聞こえる。
奴は二本の前歯を向き出して、こちらを見ていた。

その顔が、ゾッとするくらいに不気味だった。

『ねぇ。』

僕は振り向く。

『僕たちと、特別な鬼ごっこをしない?』

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