《MUMEI》
はじめに
『歌奏(うた)君!今日一緒に帰らない?』
『えー、架那(かな)だけずるーい!私もー!』
『ねぇねぇ!私と一緒に帰ろ?』

騒がしい教室。
うるさい女達。

「んー、今日は行かなきゃいけない所があるから、また今度ね!」

女って、すっごい単純だよね。
ニコッて笑っただけでついてくる。

あー、めんど。

『おい、歌奏。お前、彼女作らないの?』

親友の琉斗(りゅうと)が話しかけてきた。
彼女かぁ。

「彼女なんて、作ろうと思えば作れるんだし、今はいらない。琉斗こそ、かっこいいんだし、作ればいいじゃん。」

琉斗はかっこいい。
茶髪のマッシュにスラリとした体型。
176cmという長身。

『歌奏にかっこいいって言われるとなんか自信つくわ!でも、女ってこえーから。』

琉斗は最近付き合ってた彼女に浮気されそうだ。

「まーね。」

女は嫌いだ。
すぐ調子乗るし。

『まさか琉斗が浮気されるとは思わなかったわ。』

そう、言って身を乗り出してきたのは二人目の親友、晴(はる)だ。

『しかもしかも!学年1の美女だったんだってぇ?うわぁ、琉斗かわいそぉ。』

声変わりをしたらしいがまだ可愛い声の笑奈(えな)。

晴は黒髪マッシュ。
そして細マッチョ。
身長は170cm。

笑奈は青髪マッシュ。
可愛いイケメン。
身長は156cm。

『うっせー!笑奈!このチビが!』

『琉斗ひどーい!もう、女達にお前を避けるように言っとくぞ?』

笑奈は可愛いが裏が怖い。

僕はこんな変わったやつらと、毎日楽しく過ごしてるってわけだ。

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