《MUMEI》

放課後。
誰も居ない保健室で、僕はその人を待った。

僕はその人が来るまで夕日を眺めようと窓を見つめる。

しかし、この保健室は窓がひび割れていてあいにく夕日は見えそうにない。

[ガチャ]

誰かが入ってきた。
そして、その人は僕の前で止まる。

『倉憂(そう)!来てくれたんだね!』

「倉憂先生な。」

僕が待っていたその人とは、僕の担任の隼垣 倉憂(はやがき そう)。

『本当に来てくれるとは!なにー?僕のこと好きなのォ?』

「俺はお前の担任だぞ。生徒の悩みを聞くことの何が悪い。」

僕は鞄から手紙を出した。

『はい。これ、僕の悩み。』

手渡す際にニコッと笑ったら先生は少し引いた。
そんなことたれたら僕悲しいよ。

先生はそうっと手紙の封を開ける。
おわー、見られちゃう!

そして、先生は僕の手紙をまじまじと見つめた後、手紙と僕を交互に見た。

「お前、これ本当か?」

僕が手紙に書いたのは__。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫