《MUMEI》

「ここが…お前の家か。」

倉憂は昨日のことがあってから、今日一日は僕を警戒していた。

ふふ。
思わず笑みがこぼれる。

『先生。一応言っとくけどォ。僕、一人暮らしだからね。』

「あー?そうだったのかァ。全然知らなかったわ。」

先生は、夢依先生の写真がもうすぐ貰えるということに興奮していた。

[ガチャ]

『さぁ。先生入って。』

「お、お邪魔します。」

倉憂は意外にも綺麗な力亜の部屋を見て、少し驚く。

「えーっと。で、なんだ。あの約束。どこにあるんだ。」

倉憂は、決して夢依先生の事を好きだと悟られないようにドギマギしていた。

『んー。待ってね。』

僕は引き出しから写真を探すふりをして手錠を取った。

でも、今日は先生にアルコトをしてもらいたかったので手錠はしまい、お茶を取りに行く。

「おーい。力亜。どこ行くんだ。」

『んー。先生のためにお茶取りに行くのー。』

「ふーん。そうか。」

倉憂は夢依先生の写真を早く貰いたい一心だった。
しかし、そんな倉憂の気も知らないで力亜はお茶を取りに行く。

「お茶なんてもん出さなくて良いのに。」

本来ならこうして生徒の家に行くのはダメなことだ。
でも、そんな事より夢依先生の写真が貰える事の方が優先だと思った倉憂は力亜の部屋を眺める。

そして、あるものを見つけた。

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