《MUMEI》 『もしもし。』 真はすぐに電話に出た。 「あのさ、果奈なんだけど。佑十の事、詳しく聞かせてほしい。」 『あー。分かった。じゃあ、明日中学校の近くにあったまるまごカフェに来てくれ。』 「わかった。じゃあ、明日。」 私は電話を切った後、しばらく考えこんでいた。 佑十は死んだ。 私が振られたあの冬に。 私はあの日から学校に行ってなかったので何も知らない。 私の心に、切なさが蘇ってきた。 前へ |次へ |
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