《MUMEI》 「ねぇ、橋本さーん」 「ウザイから死んで?」 「す、すみません…」 「歌鈴(かりん)!あいつ本当に死んでくれるといいね!!」 「たしかにね。」 橋本さん。 可哀想に。 あなたが何もしてないのは分かってる。 私が盗んだんだから。 でも、仕方がないじゃない。 あなたは、独りなんだから。 独りは、疑われる。 独りでいること自体、人生お先真っ暗ね。 私は、リュックの中に入っている歌鈴の筆箱を見つめた。 次へ |
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