《MUMEI》 2つめの物語「何これー!」 「どうしたの?彩矢(あや)」 親友の晴菜(はるな)に名前を呼ばれて、私はとっさに【ソレ】を掴んでポッケに入れた。 「ううんっ!なんでもない!」 驚きすぎてバレてないだろうか…。 晴菜の顔色をうかがった。 「そう?じゃ、行こ!」 晴菜は鈍感だからか気づいてはいないようだ。 この鈍感さが恋には不必要だったりするんだよなぁ。 「それでさ、大空(たく)ったら後ろから消しゴム投げてくんのよ?傷ついたわ…。」 「あはは…」 あー。 うっざ。 ナニソレ? 私、両思いなんですよアピール? タヒねよぉぉぉぉぉぉおぉ! 鈍感だって知ってるんだよぉぉぉぉおぉ! 天然だからモテる事も知ってんだよぉぉぉ! 私は裏の自分を静めようとポッケに手を入れた。 さっきは全然見てなかったせいかこの物体が丸みを帯びていることに気づいた。 それにしても、これ触ってるとなんか安心するなぁ。 私はいつの間にか家についてることに気づいた。 ※こういうのってよくあるよね 面倒くさがりな作者が早く先に進めたいからどうで もいい所は飛ばすやつ。 え、いるよね?私だけじゃないよね? 「ただいま。………なーんてね。」 私の両親は共働きでめったに家にいることは無い。 昔からそうだった。 まぁ、期待なんてしてないけど♪ 私はさっそくポッケの物を出した。 「うわぁっ!」 ソレは、白くてツルツルだった。 直径5cmの白い球体は私の食欲をそそった。 【ぱくっ!】 んー! うまい! 口に入れた瞬間口の中でうまみが広がった。 これは冗談抜きでうまい。 【ぷちっ】 白い球体の膜が割れ、中からトロリとしたものが出てきた。 「んー。まぁ、普通だな。」 こっちはそんな不味くもないし美味くもない。 うん。 まあまぁかな。 満足して自分の部屋に戻ろうと階段を登った時。 「あぅっ。」 足に激痛がした。 ジンジンして熱い。 足が腫れてるような感覚。 私の意識は朦朧とした。 視界が揺れて、気持ち悪くなった。 それでも頑張ろうとしたが、結局私の意識はプツリと途絶えた。 前へ |
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