《MUMEI》 かすみは35歳の女性だ 既婚 子供2人 ファッションは地味だが 清楚な美人という感じで明るく周りを華やかにさせる感じ 35人程の会社に結婚後も勤めている 夫を送り出し マンションからでると息子2人を保育所に預けた 「よろしくお願いします」 「はい いってらっしゃい」 「奥様今日も綺麗ですねえ」 髪を後ろでまとめていつも控えめで明るい笑顔で 近所でも評判の美人で奥ゆかしい礼儀正しい女性として知られていた 「さ会社に行きますか」 「かすみさんいってらっしゃい」 近所の高齢者が手を振る 「いってきます」 かすみは頭を下げた 会社に到着する 「おはようございます かすみさん」 「おはよう」 「かすみサンあの案件ですが」 35歳だが部下も何人か居る アパレル系なのでラフな服装の社員が多い会社で 会社では美人で仕事もできると評判だ 密かに憧れている男性社員は多い 「ほんときれいでおしとやかだよな」 「旦那が羨ましい」 噂し合った 「おはようございます かすみさん」 「今日も綺麗ですね」 「ありがとう」 かすみは女性社員の憧れの的だ かすみは今日はノースリーブの服を着ていた 部下が隣に座った 「エリカちゃん」 エリカは会社の部下だった 昼休み 26歳の地味な女の子だが人はいい 一番仲が良かった 「そう言えば社内で女性社員としゃべらないですよねえ かすみサン話しやすいのに」 「ありがとう」 結婚して部下も作る様になってから妙なプライドが強くなっていた そのせいかも知れない。 「セクシーですねえ その服」 「そうかなあ 溜まってるのかな」 「旦那さんに毎日抱かれてるんでしょ」 「2年間 なにもない」 「ええええええ」 「うるさいわよ」 悩みはセックスレス 夫が抱いてくれないのだ 「美人だしそそる体つき グラドルにしたら売れそう」 「おじさんみたいな事言わないで」 かすみはあきれる 「だってそうでしょ おかしいです 他に女性とか居るのかな」 「いやーそんな感じは」 かすみは思い起こす 優しく家族思いで 働き者 他に女性を作りそうなタイプではない それほどかっこ良くもない 「じゃなんだろ」 「贅沢な悩みよね あほらしい」 実際 かすみは悩みらしい悩みは無かった 優しい夫に息子2人 幸せな家庭だ 「あほらしくないです セックスレスは多いし社会問題です かすみサンのどっかに問題が有るのかな 性的魅力が無くなってるとか」 「わたし? そうかなあ」 かすみは自分の体を見回す。スタイルは良いがもしかしたら 贅肉とかに嫌気がしてるのかもしれない 「かすみサンはずっと清純な感じだったんですか」 「え 私 付き合ってた頃は普通だったわよ 髪も茶髪でちょっとガサツ」 「それが今は 清純で貞淑な良き妻になったんですか」 「夫の実家に受けがよかったし変わったの」 「だんなサン飽きちゃったんじゃ そう言うかすみサンに」 「そんなあ」 「かすみさん脱いでみたら セクシーに乱れイメチェン」 「え?」 「私のモデルになってください 絵のモデルです」 エリカは微笑みながら言った 「へー女性社員がねえ じゃいい服買わないと 今度買ってやるから」 夫浩二は上機嫌で聞いていた地味なメガネを掛けた公務員だ。 毎日忙しいが飲みもせず早めに帰る。かすみと比べれば地味だが堅実だ。 「違うの ヌードにならないかって言われてるんだけど」 エリカは美大出身で裸婦をやりたいがモデルが居ないのだという 「え、お前が何も着ないの」 かすみの夫が目をぱちくりさせて言った。 次へ |
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