《MUMEI》 翌日 会社で 「へーかすみサンがヌードになっても別にいいんだ」 エリカはびっくりした様に言う。 「そうなの うん 私の事なんてどうでもいいみたい エリカちゃんこうなったらオールヌードで夫を驚かせようかなって」 「そうですね かすみさんはいいんですか」 「うん 夫もポーズの練習しろって 昨日させられたわ」 「かすみサンヌードモデルの経験は」 「ないわよ そりゃ」 バイトで写真のモデルはあったがそれだけだ 「私の家に アトリエが有ります そこでやりましょう」 かすみは週末にエリカの家に行った 東京郊外の閑静な高級住宅街その一角にかすみの家があった 「素敵な一戸建て エリカちゃんお嬢様なのね」 「ようこそいらっしゃいました」 エリカの母親が迎える 有閑マダムという感じだ そこへエリカがでてくる オレンジのセーターが素敵だった 「モデルの方ですね」 「いいえ、お母様。かすみさんは、私の上司ですわ」 「上司……なの?」 婦人は「まあ……」と発しただけで、何も説明されていないとしたら、当然の反応だった。 「いきましょう」 アトリエに通された 「素敵なアトリエ」 暖房が効いている エリカはポーズ集を見せる 「最初は楽なポーズがいいと思うんですが」 「うん」 スカートを足元に落した。 ブラウスのボタンを外し、袖を抜き取る。スカートを拾い上げ、 ストッキングも脱いだ。 右手を胸に当て、ブラジャーを応接テーブルに パンツを下す手が重い。 「かすみサンやっぱりセクシー」 エリカは感嘆の声を上げる ブラを外してショーツを脱いだ 「恥ずかしい」 かすみは思わず体を隠す 「大丈夫ですよ」 エリカはかすみの手をのけさせる 「わあ、きれい。思った通りだわ。かすみさんの裸、とってもきれいです」 「やっぱり素敵な体ですねえ スタイルもいいし」 「そんなジロジロ見ないでよ」 かすみは言う 「尻も落ちてないし きゅっと上がっている すばらしいモデルですね」 モデル台で何回かポーズをとった。満足そうに頷く。 家族エリカはひざをつかせて四つん這いのポーズをとらせた 「寒くないですか」 「大丈夫」 かすみはちょっとひんやりしながらも言った 「描きますか……」 「ええ……」 エリカは画架の下に散らかっているデッサンを片付けた。 「どんなふうに?」 「マットの上で腹這いに」 「両手を前に伸ばして、尻を上に」 「どうでしたあ」 「うんよくできたかなあ」 かすみは言う 裸にタオルを巻きココアを飲んでいた エリカはタオルを取る 裸にされたかすみは驚く 「休憩中も服を着ずに裸で過ごしてください 後 ポーズに従うときはきちんと横に手を置き直立不動」 「えええ」 エリカは厳しい。 そこへエリカの母親が入ってくる。 飲み物を渡す。 「エリカさん 上司の方をモデル 裸のモデルになんて」 「かすみさんは望んでやってるんですよ」 エリカはピシャリと言った。 漸くモデルが終わる。 「どうでした?」 「頑張れた でもエリカちゃんがそんな可愛いオレンジのセーター着てるのに 私だけ丸裸で何もかも丸出しなのは恥ずかしかった」 かすみは素直に言う。 「そのうち慣れますよ かすみサン裸婦モデルなんだからそう言う事言っちゃ駄目ですよ」 「厳しいなあ」 かすみはうんざりしたようにいった 「また来てください」 モデルが終わるとかすみは帰宅した。 「ただいま 子供たちありがとう」 かすみは夫に礼を言った。 「どうだった」 家に帰ると夫が聞いてくる。子供たちが駆け寄る。 「お帰りママ」 「ただいま」 かすみは息子たちを抱きしめた。 「うーん まあまあかな」 服を着替えながら言った。 「また行くのか?」 「うん」 「子供たちはどっかで遊ばせてるから気にしなくていい」 「ありがとう」 夫はかすみのためにコーヒーを入れた。 「疲れてないかな」 「大丈夫」 かすみはにっこりと微笑む。 前へ |次へ |
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