《MUMEI》
高温・多湿でのご使用は避けてください
白のキャミソールに紫とグレーのボーダーのショーツ、首からタオルを引っ掛けて扇風機の前にぺたりと座る。濡れた長い髪が人工的な風になびいて冷やされて、ぱしぱしと頬に当たる、冷たくて気持ちいい。
最強にした風の中、からから廻る健気な羽根に向かって「あー」と叫んでみる、ってコレ、毎年やるよね。震える声、音程を変えてあーあーあー。楽しいのか楽しくないのかイマイチ不明、でもやっとかなきゃでしょ!な夏限定のオアソビ。

「・・・・なつみ」

「なぁーにぃー」

「俺んとこ風きてない」

背後からかけられる彼氏の声、わかっててやってるから無視してみる。

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