《MUMEI》

あ。

あぁ、そうだ。
昔買ってもらった風車に似ている。
お母さんとお父さんと三人で手をつないで夏祭りに行ったというありがちな思い出。
ありがちだけど楽しかった思い出。

あの日の風車と同じように廻っている扇風機を見ると何だかとてつもなく虚しい気持ちになった。何であたしは大して好きでもない男とこんなことをしてるんだろ?何がきっかけだったっけ?

そんな思考もどろどろ解けて、親にオナニーしていることがバレたら多分こんな感じなんだろうな、とシリアスな雰囲気も台無しに、そう思った。

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