《MUMEI》
――ホテル
俺達は駅を出て歩き出す。
俺達に場所なんて選らんでる余裕は無かった。
始めに眼についたシティホテルに入り込み、伊藤さんはツインルームを取った。
そしてお互いに無言のまま、エレベーターに乗り込み目指す階へと向かう。
エレベーターの中、伊藤さんは俺の手をギュッときつく…握り込んでいた。
部屋に入った途端、キスが再開された。
激しく求め合いながらも時々唇を離し、もどかしげにお互い、服を脱がせあっていく…。
▽
「アッ…、アアッ!イぁ…、ハアンッ…」
乳首を噛み千切られそうな程噛まれ、次に優しく舌で舐めまわされる。
痛みで敏感にしておいて優しく扱われ、そしてチュパチュパと音をたてながら小刻みに吸われた。
「フウゥン…、アハァ…」
何だかめっちゃ気持ち良すぎ…。
こんな乳首位で…
――これは……好きな人だからなのかな…。
「なあ、おい…そんなにきつくしがみつかれたら…乳首しか吸えねーよ」
「だって…、あっ…
アン…アン…」
だって…きつく抱きついていないと気がふれそうたんだもん…。
「なあ…シャワー…どうするよ」
「…浴びたい…けど
離れたくな……アッ、…ンァ…」
「じゃー、一緒に浴びっか…」
「…、ン、…はい…」
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