《MUMEI》 俺は物陰から安原を見ながら、建物に入ったらこの制服は目立ち過ぎてしまうのでうまく尾行できるだろうか、なんて考えを巡らせていたが安原は病院の入口のところでじっとしているだけであった。 あの日に学校の門で俺を待っていた時のようにじっとしている。 この病院は結構規模の大きな総合病院である。人の出入りはこの時間でも結構あった。誰も安原の存在を気にかける人もいなければ安原も誰かを探しているというようにも見えない。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |