岡ヤン格好えぇ

《MUMEI》

岡ヤン格好えぇ

気温はグングン上がり、午前９時を過ぎた頃には 30度を超えた。

そんな酷暑の中、岡ﾔﾝはブ厚い白の革ツナギに腕を通し、派手なアライのメットを被った。

ギュッと首紐を締める岡ﾔﾝの姿は、普段よりずっと大きく見える。

さながら小さな巨人といった雰囲気だ。

精悍な２輪レーサーの立ち姿が其所にあった。

『カッコええ～』

オレは思わず溜め息を洩らした。

普段は物静かで目立たない岡ﾔﾝも、レーシーないでたちに身を包むとガラリと印象が変わる。

オレが女なら抱かれたいくらいだ。

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