《MUMEI》
オレのフリー走行
岡ヤンに言われた通り、オレは JOG をペースメーカー代わりに走ることにした。


ピット前で NSR に跨り、メットのバイザーを降ろす。


兄貴『来たぞ…準備せぇ。』

その言葉に後ろを振り向くと、黒い JOG が最終コーナーを立ち上がってくる姿が見えた。


オレはクラッチを切りギアを1速に入れた。


ブビビィーン…

ダーク系のツナギを着たライダーが乗るスクーターが、オレ達のピット前を通過する。

それと同時に、オレは NSR のクラッチを繋いだ!

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