《MUMEI》 オレはフリー走行を19周も走り、ヘトヘトになってピットに戻った。 マシンを降りると膝がガクガクと笑っていた。 決勝はおろか予選すら未だこれからなのに、オレは体力を使い果たしてしまった。 兄貴『なんや!? ずーっと押さえて走っとったな?』 アンパンマンのような顔の鼻の上についているのは、どうやら節穴のようだった。 (あれが全力なんだよ!!) そう反論するのも恥ずかしいので止めた。 前へ |次へ |
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