《MUMEI》
>д<;
「あづ〜!!」

「お前ガリガリくんあんじゃん!!文句ゆーな!」

「暑いもんは暑いの!」


今日の課題を済ませたあたしたちは帰り道、
公園に自転車を停めて、ガリガリくんをなめている。

梶野は10円足りなくて自分のガリガリくんを買えなかったから
(10円貸さないあたしって鬼??)、正確にはガリガリくん保持者はあたしだけなんだけど。


さすがに2人だけの補習に、先生たちも構ってられないのか、顔を出すことも少ない。


だから、あたしたちは出された課題を解いて提出するだけ。


そんな訳で、学校に出てくる必要は無いんだけど、そこはなぜか梶野が譲らない。


梶野曰く

『補習になったからには、学校に出てこなきゃ漢←(をとこ。)じゃねえ!!』

…らしい。


いや、あたし女だし。


っていうあたしの突っ込みは無視された。


―まあ、ガリガリくんに免じて、その漢魂←(をとこソウル。梶野曰く。)とやらに付き合ってやろう。

どうせ暇だし。


「ガリガリくん一口くれ〜!!」


…けっこう楽しいし、ね。

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