《MUMEI》
目を覚ますと
目を覚ますと、

そこは保健室だった。


目を覚ましたあたしに気がついたマキが、
泣きそうな顔であたしに駆け寄ってきて、


「よかったあ〜!!怪我なくて!!
…ごめんね??―あたしが一人にしちゃったばっかりに…」


といいながら、抱きついてきた。


「???…えと、よ、よくわかんないんだけど…??」


混乱したあたしがやっとのことでそう言うと、


「あのね、東郷君がね、幸をここまで運んできてくれたの!!」

―そういって、マキが保健室の隅を指差した。


その先にいたのは、


とても

とても綺麗な男の子だった。

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